午前4時に起きた。8時間睡眠だが、異様に目覚めが良かった。学生時代に何もやる気が起きなかった状態を戯画化したような夢を見た。
午前5時ごろバナナとトーストを食べた。それからヨーグルトに、等量の蜂蜜を混ぜて食べたが、絶品だった。
その後エックハルト・トールの「さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる」を読んだ。原始仏教がすでに述べていることの焼き直しにすぎないと感じられたとはいえ、序盤はまずまず読めたのだが、途中から理論が暴走し始め、読むに耐えないものになっていった。
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著者は深い苦しみの中、思考を観察することで不意に苦しみが除かれ、自称するところの「さとり」に至ったという。その後、自分の起きた「さとり」体験を説明すべくいろいろな思想にあたり、理論を固めていった。
そのコラージュ的なグロテスクさが、理論をまるでゲームの塊魂のように膨れ上がせているが、彼が"実践"的に語ることができるのは、結局「思考を観察すること」に他ならない。
心を観察すること、ただそれだけのことが、どれだけ大きな効果をもたらすか、という一点においてはおそらく正しいのだが、残りの数百ページ、無為にページを分厚くするだけの不安が、彼の心を未だ占めているという事実から免れることはできないと感じた。
観念によって創造された見解は、魅力的に響くわりに、人を混乱させ、疑わせ、結局は害となって機能する。なぜならそれは「こうである」という真理でなく「こうであってほしい」という願望の表現であり、だからこそディズニー映画のように人を惹きつけるが、「そうではない」という事実によって、破綻し、人を混乱させる運命を持っている。
ほんとうの考えと、うその考えを分けてしまえば、その実験の方法さえきまれば、もう信仰も科学と同じようになる。(「銀河鉄道の夜」宮沢賢治)
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昼飯に豚骨の袋麺を食べた。その後「ダンマパダ全詩解説」片山一良を読み始めるも、倦怠感を感じ、午後三時頃寝た。