tapanta

考えたこと、詩、などを書く。

2017-08-21

長いこと眠っていました。

たくさん夢をみることをです。

長く眠ると損をします。

この週末、長いこと損をしていました。

 

最近ずっと詩も、何も書けません。

 

終戦記念日にぽっとひとつ詩を書きました。

ナショナリズムがうさんくさく感じられていましたが、

そういうことを書きました。

政治的なことがわからないから、

政治的な匂いが少しもしなければいいと思います。

 

  「純潔」

 

恋人に

突然カメラを向けられたことがあるのなら

きっとわかるはず 

 

窓を開け放した部屋で

右にも左にもふれることのないサイレンを

聞きながらラーメンをすすっていた

 

第二次世界大戦塹壕の中で

いまここでを歌っていた現代の夏の風が

いまそこで気持ち良さそうに眠っている

 

日本の空が僕は好きだ

日本の街並みは瞳孔の水へ反映に欠けていて

見るたびゴミ処理場を思い出す

 

空はいつだって知られている

人から夏が匂われている

 

どうして戦争が避けられたと思うんだろう

どうしていまさら目が覚めたと思っているんだろう

こんなに空が青いのに

 

あれから目を覚まさない僕の

純潔のように日産スカイラインの赤が

駐車場に咲いている

 

純潔という言葉は

笑いものにされている

戦争を忌むための犠牲にされてしまった

 

玉砕指令を拒めない僕のかわりに

拒めない僕を拒み続けてくれるものがある

それが世界だ

ほんとうはそれが純潔なんだ

 

恋人に

突然カメラを向けられたことがあるのなら

きっとわかるはず

 

繋ぎ止められたんだ

君の欲望に繋ぎ止められて

そこで僕らはおしまいなんだ

 

僕は純潔をまた忘れていって暮らすだろう

君がいなくなれば君をかならず

僕は忘れていくように

 

フロイト超自我という発想は、人を社会に適応させる指導者のような位置、

内在化された他者として、個人に反立しているものとみなす発想、

人間が他者を心的に取り込むことで、内的に、

他者に変形させられている(痛ましいものだ)という発想が、取られがちだと思う。

それでも僕は超自我へ、エスから発するより強い欲望を見る。

それが純潔と表現されるべきだろうものだ。