tapanta

考えたこと、詩、などを書く。

サタンタンゴを観た

 僕は映画を映画館に見に行くことが少ない。金がないということが第一の要因としてあって、事実僕はこの週末に2万円近く浪費してしまい困窮していたから今日の映画代は痛かった。

 それよりも大きな要因として、僕は映画を何度にも分けてみる癖がある。心に何かひっかかったと感じた瞬間があると、そこで映画を止めてしまって、一度部屋の片付けだとか、紅茶を淹れたりだとか、三十分ほど映画を離れてからまた画面に向かう。「マルメロの陽光」を見たときなんか一週間くらいかけて少しずつ見た。それでも本を読む場合なら普通のやり方で、特に詩集なんかは一日一編読んで一ヶ月かけることもよくあることだ。

 今日見た映画は7時間もあって、僕はその間に4度は寝てしまった。こういう映画こそ蒸留酒を飲むときのように本当はちびちびやりたい。良い映画ほど見るために必要な期間は何倍にも何倍にも膨らんでいく。僕は同じ映画を何度もみるよりも、この方がずっと肌に馴染むように感じる。今日の映画はソフト化されていないから仕方なく4千円も払って見に行ったが、一応英語版でDVDが出ているから、結局それを買うことになりそうだ。

 今日は友部正人の「ニューヨークの半熟卵」を読み終えた。これも結局一週間くらいかけて読んだ。